サクラメンタリスト

長年NBAのサクラメントキングスのファンを続けてきた筆者が、キングスへの思いを徒然なるままに綴り、地元紙や現地ブログの記事を意訳します。

ジャイルズの物語はこれから始まる

本来なら、ハリー・ジャイルズはドラフトで最初に指名されてステージに上がり、NBAコミッショナーのアダム・シルバーから、新しく入団するチームの帽子をかけられる選手の1人とされていました。

 

ドラフトの日、1巡目選手が指名されている間、ジャイルズがいた部屋にはぎこちない沈黙が続いていました。

彼はドラフト会場であるバークレイズセンターに入ろうとする機会を拒否し、ドラフトで指名されないことを心配していました。

 

しかし、ドラフト当日、キングスが10位指名権と引き換えに、ノースカロライナフォワードジャスティンジャクソンとジャイルズを、それぞれ15位と20位で選びました。

それはジャイルズにとって理想的な状況となりました。

キングスに入るジャイルズを、数年前のように、フランチャイズの救世主であるかの如く、輝く鎧の騎士として期待している人はほとんどいません。

しかもキングスは勝つことは期待されていないので、プレッシャーもかかりません。

デューク大のアシスタントコーチのジョーン・シェイアが見ているように、ジャイルズがインパクトを残すには、どのポジションにいても、スタートとしては十分です。

 

「このドラフトで、ハリーよりも勝った人は誰もいない」とシェイアーは言いました。

「誰もね」

 

かつて、ジャイルズは、同年代ではトップ中のトップクラスの選手と言われ、スカウトの中には、高校生では、レブロン・ジェームズ以来の最高の逸材と評価する人もいました。

 

しかし、その後は怪我の連続でした。

 

ジャイルズは、2013年に米国代表としてプレーしている間、左ひざの靭帯と軟骨を痛めました。

2015年に、彼は高校の試合中に右膝の靭帯を断裂しました。昨年10月、彼は左膝関節鏡検査を受けました。

大学に入って1分もプレーしていない若造が、2013年から3回の膝手術を行いました。

彼は怪我から復帰しましたが、外科手術の影響からか、デューク大で唯一のシーズンとなった昨季は、平均出場時間11.5分で、平均3.9ポイントと3.8リバウンドにとどまりました。

スカウトは怪我のリスクを恐れ、「テイタムやフルツにリスクはないが、ジャイルズは、リスクを冒してまで獲る価値はない」とスカウトの間で言われていました。

 

一部のゼネラルマネージャーは、ジャイルズがドラフトで最も期待される選手と感じてはいましたが、一巡目指名を回避しました。

 

幾人かの選手、例えばMichael Reddは前十字靭帯からまだ回復していませんが、ウォーリアーズのショーンリビングストンは、前十字靭帯のひどい怪我から復活して、素晴らしいリバウンダーとしてチームに貢献しています。

ジャバリパーカーは2回目の前十字靭帯の怪我のリハビリ中で、ダンテエクサムは、オーストラリア代表としてプレー中に前十字靭帯を断裂しました。

 

しかし、怪我のため、高校の最終学年と大学に入ってからあまりプレーできなかったことが、逆にジャイルズにとっては、成長のためには貴重な時間となりました。

 

「今まで人生で起こったことは書き直すことはできない」とジャイルズはサクラメント・ビー紙のジェイソン・ジョーンズ記者に語りました。

「私にとっては、過去に起きたことを受け入れ、それを前進させ、それを今後のモチベーションとして使うことだけです」

 

熟練したNBAのスカウトに、まだ彼の才能は認識されていません。

それでいいんです。

ジャイルズは、6'11 "、222ポンドという、

ケビン・ガーネットと比較されるくらいのワールドクラスの運動能力を兼ね備えているんです。

 

ジャイルズが高校卒業したとき、ESPNは彼をトップランクに期待していました。

「ジャイルズはチャートから外れています。彼の才能を持ってすれば、高校の最終学年には、トップ級かそれに近いところにいるはずでした。

ジャイルズは怪我がなければ、その順番も変えていたはずの選手です。」

 

ジャイルズのように、かつて評価が高かったものの、その後評価を下げた選手を、キングスは2年続けてドラフトで指名する賭けに出ました。

去年のスカルラビシエリがそうです。

ドラフト前年には全体の1位指名の候補になりながらも、結局はサンズに28位で指名されキングスに来ました。

 

ジャイルズにとって、怪我をする前に受けていた期待に応える道はまだ十分残っています。

すべては信じることから始まります。

自分の足を信じ、能力を信じ、自分が再びできることを信じる。

 

「彼は全国で最も才能のある選手の一人だ」とデューク大学のACシェイアー氏は言いました。「彼は能力がある。彼はキャパもある、すべてのモビリティとすべての賢さを持っている。

ハリー・ジャイルズのようなバスケットボールをやり直す必要がある」と語りました。

 

ジャイルズには、バスケットボール界で多くの支援者がいます。

デューク監督のマイク・クレーゼフスキー氏は、ジャイルズがドラフト宣言した時、「指導するのが楽しかった。彼はこれから良い結果を得るためにコート上でやるべきことがまだまだある」と声明を発表しました。

 

クリスポールも、自分の家族のことのように喜び、泣きそうになったといいます。

 

Scheyerはジャイルズが次のレベルに上がるには、彼の態度は、成功の助けになるだろうと、述べています。

 

ハリー・ジャイルズ は、今年の NBAドラフトで1位指名されてステージで脚光を浴びて歩くはずの選手でした。しかし、彼にとってドラフトの夜は新しい章の始まりです。

彼はまだその終わりを書く必要があります。